痛みと身体活動(痛みと運動)
ヒント1
痛みの悪化は、管理することができます。
ヒント2
体を動かすことは、筋力と柔軟性の向上につながります。
このエピソードでは、体を動かすことが痛みを管理するために不可欠であることを学習します。筋肉と関節は毎日動かして、ストレッチする必要があり、心臓や肺が十分な機能を保つためにも運動が必要です。 ここでは、この取り組みを始める方法や、現実的な目標を設定する方法、痛みがひどい日の対処法についてのいくつかのアイディアを学びます。
ビデオを見たら、「私のヘルスプラン」を記入し、あなたのかかりつけ医(GP)に相談し、あなたの医療チームを構築して始めましょう!
PDF File - 404KB
-
- Pain Management Strategies - PDF File 537.9 KB
-
- Pain and Physical Activity - PDF File 653.7 KB
- DOH Choose Health-Be Active - PDF File 1.2 MB
- Australia's Physical Activity and Sedentary Behaviour Guidelines (health.gov.au)
- Choose Health: Be Active: A physical activity guide for older Australians (health.gov.au)
-
- Self Assessment - MS Word Document 3.0 MB
- Self Assessment - PDF File 1.3 MB
-
- My Pain Diary (NPS MedicineWise)
-
- SMART Goals - MS Word Document 3.8 MB
- SMART Goals - PDF File 2.5 MB
-
- フレアアップ計画 - PDF File 545 KB
- Flare Up Plan - PDF File 1.4 MB
-
- Get Healthy NSW (gethealthynsw.com.au)
-
- The Nature and Science of Pain - PDF File 483.6 KB
- 5分でわかる「痛み」と「痛みへの正しい対処法」!!-Youtube (Hunter New England Local Health District)
- Pain Management TAG - PDF File 70.6 KB
- Understanding Pain in other languages and subtitles (Hunter New England Local Health District)
- Explaining Chronic MSK pain - PDF File 703.8 KB
-
- Neuroplasticity - YouTube (Sentis)
- Pain Physiology (Chronic Pain Australia)
Transcript: 痛みと身体活動(痛みと運動)
街中でどこかへ向かって歩いている人々を見ると…本当に羨ましくなります。
何も気にせずに立ち上がって歩いたり、何の心配もなくドアから外へ出たりすることができる人たちは、自由に動き回ることができるのがどれほど素晴らしいことなのか気付いていません。
私は痛みのため、日々の生活で多くの事ができなくなりました。どこかに出かけたり、車に飛び乗って食料品を買いに行ったりするといったことです。そうするには大変なエネルギーが必要になったからです。
私は何事にも全力で取り組むタイプで…
常に全速力で、じっと座っている事が嫌いです。
どんな時も全力なのです。
なのに…突然私の人生に降りかかってきたのです。痛みのせいで何をするのにも制限ができました。私は、何かを途中で中断して、座って一休みすることなどできない人間でした。
何もかも最後までやり通さないと気が済まず、一日の終わりには倒れ込んで寝てしまうほどでした。
私はもともと活発なタイプだったのですが、足首を怪我してからそうはいかなくなりました。よく散歩に出たりしていましたが、それもできなくなりました。孫と一緒にできることも制限されてしまいました。足首を骨折する前はよく外に遊びに出て、ハーバーブリッジまで散歩に行ったりしていました。
でも骨折してからは、そんな事はできなくなってしまいました。
慢性的な痛みを抱える多くの人々は、あまり体を動かさなくなってしまいます。
急性の痛みがある場合は、休息は大切ですが、慢性的な痛みがある場合は、休むことが必ずしも良いとは言えず、やる気を出して、体を動かし始めることが大切なのです。
それにはいくつかの理由があります。
一つ目は、筋力や筋肉の緊張を保つ必要があるからです。筋肉を使わない状態が続くと、筋力が低下していきます。
身体の柔軟性を保つことや、心臓や血管の健康のためにも大切です。
活発でいる事が大切なもう一つの理由は、運動をすることで、体内でエンドルフィンが分泌されるからです。これは体内で作られる天然の鎮痛薬であるため、運動する事によって実際に痛みが軽減するのです。
同時に、運動によって気分が良くなり、健康的な感覚が高まります。
もう一つ重要な事として、運動をしているときの痛みは、必ずしも体にとって有害ではありません。
定期的に水中エアロビクスを行うと、痛みが軽くなり、体全体の調子が良くなるように感じます。筋肉がほぐれて、すべての動きが楽になるからです。
このような運動をしていると、歩くことを含めて、あらゆることが改善しているように感じます。
慢性的な痛みがあるときには、体を動かすことがとても重要になります。
しばらく動いていない期間があると、とても怖いと感じることがありますが、そんなときには、自己評価を行うとよいでしょう。
すぐに運動を始めるのではなく、まず4つのことについて考える必要があります。
運動するだけの筋力はあるか? 体の柔軟性は十分か?バランス感覚はどの程度か? この運動を一人で行えるほど、心臓や血管の状態はよいだろうか? この運動を一人で行えるほど、心臓や血管の状態はよいだろうか?
これらの点を評価して、すべて良好と判断してから、運動を始めましょう。
ここで私たちはS.M.A.R.T.ゴールを設定します。
S.M.A.R.T.ゴールとは、これらのアルファベットを頭文字にもつ5つの要素で構成されます。すなわち、
Specific=明確であり、
Measurable=測定でき、
Achievable=達成可能であり、
Realistic=現実的であり、
Timeframe=期限を定めるということです。
まず、specific(明確であること)ですが、あなたがしたいと思うことは何でしょうか。例えば、飼い犬がどんどん太って怠けてきているので、散歩に連れて行きたいと思うかもしれません。
それであなたは、「それがいい。うちの犬は散歩に行きたがるから、私も一緒に散歩しよう」と考えます。
それはmeasure(測定)できることでしょうか。もちろんできます。
5分間、犬を散歩させることができるでしょうか。10分間の散歩はどうでしょうか。それはachievable(達成可能)なことでしょうか。「もちろん。犬を飼っているし、リードもある。靴もあって、余裕もあるので、当然できるでしょう」とあなたは考えます。
Realistic(現実的)でしょうか? 近所の1ブロックを一周するのは現実的ではないかもしれませんが、通りの終わりまでの散歩であればできると考えるでしょう。
そして、期限を設けることが重要です。
目標に期限を設定すると、実現できる可能性がより高くなります。
もう一度、自転車に乗りたいと思いました。
そのためには、体力を取り戻すため、筋力をつけなければなりません。それで、理学療法のクラスに参加することにしました。徐々に筋力がついてきているので、いずれまた自転車に乗れるようになれればと思います。
クラスに行くたびに、少しずつ、エクササイズバイクに乗る時間を長くしていっていますが、それは可能でした。
達成したい目標ややりたいことを明確にして、小さな目標に分割することが大切でした。
ここで、ペース配分についてお話ししたいと思います。
これは慢性的な痛みをもつ人々にとって、とても重要な戦略です。
したいことが決まっていて、それを変えることができない場合には、ペース配分のスキルがとても役立ちます。
例えば、映画を観に行くとします。
この場合のペース配分は計画するということです。
つまり、次のように考えるのです。「これをするには、1時間半かかる。その時間をどのように配分したら、自分にとって快適だろうか。最初の20分間は座っていられると思うが、1回に座っていられる時間をタイマーで計ろう。快適に座っていられるのは、その時間が限界だろう。自己評価を行って、それが今の限界だと把握した。
20分経ったら、少し立ち上がって、通路でしばらく立っているのもいいだろうし、壁に寄りかかったり、少しストレッチをしたりすれば、また座っていることができるだろう。」
私は小さなキッチンタイマーを使います。3分にセットして、3分間何かの作業をします。そして1分間ほど休みます。
そのとき、頭を切り替えて休ませようとしますが、これがかなり難しく、深呼吸をして、とにかくやってみるしかありません。息を吸ったり吐いたりを繰り返して、していたことを少し忘れます。
それから立ち上がって、また3分間作業を行います。そしてまた1分ほど休憩するのです。私のように、常に全力で働いてきて、全部やらなければ気が済まないような人間にとって、たびたび休憩を入れることは本当に苦痛でした。自制することを学ばなければなりませんでした。もし、慌ただしく全部やり通そうとするなら、歩くことも何をすることもできなくなってしまうからです。 ペース配分を考え、1分間の休憩をとるよう心がけるようになってからは、痛みが強くなる前に作業を中断し、体を休めることができるようになりました。
あらゆることを詰め込んで体を酷使すると、体にストレスが溜まり、痛みが強くなります。ですから、少し休むことが大切です。いつまでも3分間隔である必要はありません。私の場合、今では1時間半まで立っていられるようになりました。
他にもすべきことがいくつかあります。体をよく動かすようになったなら、痛みが悪化した場合の計画を立てておく必要があります。
しばらく体を動かしていない人は、動き始めたら次の日に痛みがかなり悪化するのではないか、そして結局ソファに戻って二度と動きたくなくなってしまうのではないかと考え、怖くなるかもしれません。
痛みが悪化したとき、職場に電話をして、仕事に行けないことを伝えました。1週間会社を休むことを伝え、その後、理学療法を受けたり、レントゲンを撮って体に損傷がないことを確認したりしました。それから、メンテナンス計画に移りました。つまり、痛みが悪化した場合の計画を実行し、休息を増やし、そのとき受けていたすべてのセラピーをいったんやめました。2週間は多くのセラピーを休んで、理学療法だけを受け、筋力が落ちていないか、体に損傷が起きていないかなどを確認しました。
何度も、熱いお風呂に入ったり、氷で冷やしたりしました。それから、飼い犬のポピーと充実した時間をたくさん過ごしました。こうして、経験していた痛みに耐えられるように、体全体の調整を行ったのです。
もし物事がうまくいかない時に今述べた事は起こり得ますが、のお話にあった計画は、物事がうまくいかないときのためのものですが、物事がうまくいった場合の計画も立てておく価値があります。
自分自身をアップグレードする計画です。
毎週少しずつ活動を増やしますが、やりすぎると痛みが悪化してしまう恐れがあるので、少しずつ自分のペースで増やしていきます。
そのような心がけが、運動を始めるのによいスタートとなります。
ある日、レベッカが私に向かって言いました。 「ギャビン、立ち上がってそこまで歩いてみたら?」私は彼女を見て、「できないよ、そこまで歩くなんて無理だよ。」と答えましたすると、「とにかく歩いてみなさいよ。杖を置いて、歩いてみなさい。」と言われました。それで試してみましたが、私はまるでアヒルのように腕をパタパタと動かしながら歩きました。それでも、杖を使わずに歩けたのです。杖なしで歩くのは、大腿骨を骨折した事故以来、初めてのことでした。and um… その日家に帰ってから、妻のべヴに言いました。「杖なしで歩けたよ」と・・・それから毎晩寝る前に、2階の廊下を歩くようにしました。「昨晩は杖なしで45歩けたんだ。」グループの皆が「それはすごい、よくやったね」と励ましてくれました。そして次は50歩に挑戦してみよう…、そんなふうに私は続けました。
体を動かすことはとても重要ですので、そのためにいくつかの作業をしましょう。:目標を定め、自己評価を行い、自分自身のための計画を立てるのです。そのための多くの有益な情報がこのウェブサイトにはあります。ご自身にあてはめて、ぜひチャレンジしてみてください。
もし一人で行うのが難しい場合は、チームを組んで、かかりつけの医師(GP)や、 看護師、理学療法士、運動生理学の専門家に相談しましょう。 こうした人たちから大きな助けを得られます。
あなたならきっとできます。
たとえ難しいと感じ、自分には無理だと思っても、とにかくまずは始めてみましょう。きっといつの間にか軌道に乗っていることに気づくでしょう。
痛みがあるからといって、動かないというのは最悪の選択です。
そんなときこそ、動き続けることが大切なのです。もし動くのをやめてしまえば、全身がこわばり、何もかも悪化してしまいます。私がテレビを見るときも、一晩中座ったままでテレビを見続けることはしません。- 痛みがある場合、これほど最悪なことはありません。
少し立ち上がり、歩き回ってから、また座るようにしましょう。
ずっと座ったままで動かないでいると、状況は悪化してしまうでしょう。
それでは、「私のヘルスプラン」の中の「運動」と「痛みが悪化した場合」の項目に記入しましょう。
まだダウンロードされていない場合は、映像画面の下にある「私のヘルスプラン」のリンクからPDFファイルをダウンロードし、
印刷してください。
それぞれのビデオを見終わったら、適切な項目に書き込んでください。
一度記入していただくだけで結構です。
記入したヘルス計画は、かかりつけの医師や医療従事者の診察を受ける際にお持ちください。
それは、痛みを管理するうえでの素晴らしいスタートポイントとなるでしょう。